疲れていた私は、駅までタクシーで行くことにしました。
「駅までお願いします」そうタクシーの運転手に告げると家まで送ってくれると言う。
しかも通常料金の半額で行ってくれるとの事だったのでお願いすることにした。
これがすべての間違いでした。
タクシーの運転手は、親切そうで車内サービスということでクッキーまでくれました。
しかしそのクッキーは、強力な利尿剤入のクッキーだったのです。
知らずに食べてしまった私は、しばらくすると猛烈な尿意に襲われました。
高速道路を走行中だったので「トイレに行きたいからサービスエリアに寄ってください」と運転手に告げたのですが、「サービスエリアによると本線に合流できなくなるから」と言って寄ってもらえませんでした。
どんどんと強まる尿意に体は震え我慢の限界を感じていた私に更なる追い打ちをかけてきたのが渋滞です。
どうやら工事をしているようで思うように車が動かなくなりました。
そのせいもあって更に尿意が強くなっていきます。
(ヤバイ!もう本当に限界……)
しかし車は一向に進まず私は絶望的な状況に陥ってしまいました。
そんな私の状況を察してなのかわかりませんが、突然運転していた男が話しかけてきました。
「お姉さんさっきから凄い汗だけど大丈夫?もしかして体調悪い?」
心配してくれているような口ぶりだが明らかに嫌な予感しかしない。
それでも私は「はいちょっと熱っぽいみたいで……」と答えた。
すると男はニヤッとしてこう言い放った。
「じゃあここでしちゃいなよ。俺気にしないからさ」
やはりそういうことですか……。
完全にこの男の目的はこれだったのだと確信した瞬間であった。
「ふざけんな!!誰がお前の前でなんかするもんか!!」
怒りに任せて大声で怒鳴りつけるが、男は余裕そうな表情を浮かべています。
「まぁいいじゃん。別に減るもんじゃないしさ」
どこまでも腹立たしい男だ。
そしてとうとうその時が訪れてしまいました。
ジョロロッ……シュイィーーーーー 車の中で盛大におもらししてしまいました。
ズボンに大きな染みを作りながら足元には水溜りができていく。
「あ~あ漏らしちゃったね。まあいいよこれで楽になったんじゃない?」
悔しさと恥ずかしさで涙が出そうになるのを必死に耐えていました。
結局そのままの状態で車は走り続け家に到着しました。
こんな恥ずかしい体験は、もう懲り懲りです。